北京

万里の長城・八達嶺

3月の八達嶺は寒い。日陰にはまだ雪が残っている。青く澄みきった晴天に恵まれたが、風は冷たく強く吹く。カメラを持つ手も凍えてしまいそうだ。こちらの嶺から向こうの嶺に、そしてさらにその向こうの嶺に続く万里の長城、雄大な眺めに、立ち尽くす。寒い。でもすごいからずっと見ている。飽きない。ずっと見ている。でも寒い。凍えそうだ。でも、すばらしい眺めだ。
紀元前5世紀、周の時代に北方騎馬民族の侵入を防ぐために築いた城壁が長城の始まり。その後、秦の始皇帝が30万人の軍兵と数百万の農民を動員して完成させたと云う。全長は6000`に及ぶという。生れてから死ぬまでこの長城を造っていた農民がたくさんいたと云う。それはもう農民とは云わないだろう。この長城を造るために生まれ死んでいく、中国のそのどでかい発想とその強い権力でこれを成し遂げた統率に敬服と恐怖の気持ちを抱く。何千年もの間、異民族との戦いを続けてきた中国の歴史の象徴がこの万里に及ぶ長城なのだ。

天壇公園

明・清代の皇帝が五穀豊穣を祈ったところ、祈年殿。

天安門

テレビのニュースでよく登場する天安門、皇帝の詔書を宣布する場所として使われていた。1949年、新中国の成立宣言もこの門上で行われた。
門の上に登ろうと入場券を買ったが、入り口で呼び止めらた。大きなかばんは持ち込み禁止と。どこかに預けに行けという。大切なものが一杯入っているから持ち歩いているのに、困ってしまって、登上は諦めた。
ガイドが言った。「ホテルの窓からの眺めと変わりませんよ」。そんな問題じゃないだろう!

故宮

明の永楽帝が15年の歳月を費やして1420年に完成させた。以後、清の末代帝薄儀まで500年、24人の皇帝がここで暮らした。
2008年にこの北京でオリンピックが開催される。そのために国を挙げてその準備に入っている。この故宮でも至るところで工事が始まっていて、壁の塗り替え、瓦の葺き替えなどなどで今訪ねるはちょっと損したみたい。ところで、皇帝の色は黄色だそうで、瓦も黄色、葺き替え用の新しい黄色の瓦があちこちに積まれていた。

玉座

瑠璃廠

骨董品店や本屋などが並ぶ、古い街並。私はここが好きで何度も訪れている。見るだけでも楽しい街だ。
日本人向きにとても高い価格を付けている店もあり注意。本屋がいい。古本から美術本、最近はCDやDVDも並ぶ。王羲之の写本などさがすのが楽しい。文具店で筆・墨・朱肉・紙などを買い求める。

香山公園

北京西北にある。「香山の紅葉」で有名なところであるが、訪れたのは8月。
金代以降、歴代の皇帝が離宮や別院を造り、行幸の場とした。清の乾隆帝は大規模な造営を行い、「香山二十八景」といわれる景勝の地となったが、1860年の第二次アヘン戦争でかなりの造営物が破壊された。

臥仏寺

園明園・西洋楼

清朝の離宮跡。「万園の園」と讃えられる豪華極まる庭園であったが、ここも第二次アヘン戦争で英仏連合軍の破壊を受け廃墟となった。
俗に西洋楼というヨーロッパ風の宮殿も造営されたが、今はその残骸を残すのみ。

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中国の旅

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