白鬚神社

滋賀県栗東市小野

近江與地志略小野村の條に、

白鬚明神社同村に在り。相伝ふ、此地の土民白鬚社を勧請せんと欲し、先材木を求めんと比良山を目懸て舟に棹して湖上に浮み、

激浪逆巻蒼々たる青石舟中に飛入波風収りて静なり。是白鬚の神石なる事を知て彼石を社内に込め白鬚大明神と祀奉る。

と見へ、滋賀郡白鬚神社の分祀たるをいふが如し。

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市指定文化財 板絵著色三十番神像

三十番神は、慈覚大師円仁が書写した法華経を守護するため十二神を比叡山横川に勧請したことに始まり、建久五年(1073)、

一日一神が交替で法華経守護にあたるよう改められたことに起源する。                                  .

白鬚神社は小野寺の鎮守社であった。この三十番神像は、杉の一枚板全体を社殿にみたて、下に回廊勾欄を描いて、坐像の神々

を六段五列に配している。彩色は像の部分に下地を施して行うが、剥落が著しく惜しまれる。裏面に、永亨五年(1433)の墨書銘

があり、歴史資料としても高い価値を持つ。                                                    .

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村の鎮守さま 白鬚神社

万葉集を携えて

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