藁園神社

滋賀県高島市新旭町藁園

「なまずまつり」

安曇川と琵琶湖に近い藁園は、昔から農業が盛んなところで、毎年鎮守の森では災害や病虫害のない豊年を祈った祭が行われてきた。

そのひとつが「なまずまつり」である。

正嘉二年(1258)五月、大地震が起こり社殿が倒壊、翌年の正元元年五月には、地震をともなう大雨が続き洪水となり、五月十三日には、

再建された社殿の床上数十センチまで浸水した。このとき現れた「大なまず」を時の神主が退治したところ、たちまちに雨が止み空が張れてき

たので、大喜びして舞を踊った。そして、そのなまずを地中に祀ったところ、地震はおさまったという。

その後毎年五月には、「なまずまつり」という祭をして、若狭から能楽師を招き翁の舞が奉納されてきた。

ほかに、正保三年(1646)一月以降、降雨が少なく温暖で農作物に害虫が異常発生したため、村人たちは困って、三日間害虫駆除の

祈願をしたところ、いたるところに「なまず」が現れ、害虫を食い尽くしてくれたので、喜びのあまり祭典をおこなって、神前に舞楽を奏したとも

記されている。

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村の鎮守さま 新旭 藁園神社

万葉集を携えて

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