志賀島

福岡県東区志賀島

海辺にして月を望みて作る歌

志賀の浦に 漁りする海人 明け来れば 浦み漕ぐらし 楫の聞こゆ  巻15−3664

能古島からの志賀島

海の中道(志賀島から)

・・・・・

志賀島は博多湾に浮ぶ島であるが、海の中道でつながり、車で行くことができる。

万葉集では「志賀の海人」と詠われる。当時から漁業盛んな島であったのだろう。

島には志賀海神社があり、海人族の安曇氏の本拠地であったことがうかがえる。万葉歌では「志賀の皇神」と詠われる。

ちはやぶる 鐘の岬を 過ぎぬとも 我れは忘れじ 志賀の皇神  巻7−1230

境内に万葉歌碑がある。

島の西北には志賀海神社の中津宮、小さな島が御神体だろうか。

・・・・・

志賀島は、「漢委奴国王」の金印が見つかった島でもある。

・・・・・

島内に、志賀の海人を歌った万葉歌碑がある。

潮見台公園展望台

海辺にして月を望みて作る歌

志賀の浦に 漁りする海人 明け来れば 浦み漕ぐらし 楫の聞こゆ  巻15−3664

之可能宇良尓 伊射里須流安麻 安氣久礼婆 宇良未許具良之 可治能於等伎許由

中津宮近く

石川少郎が歌一首

志賀の海女は 藻刈り塩焼き 暇なみ 櫛笥の小櫛 取りもみなくに  巻3−278

然之海人者 軍布苅塩焼 無暇 髪梳乃小櫛 取毛不見久尓

蒙古塚下の海岸

志賀の海人の 塩焼く煙 風をいたみ 立ちは上らず 山にたなびく  巻7−1246

之加乃白水郎之 焼塩煙 風乎疾 立者不上 山尓軽引

志賀小学校

筑紫の館に至りて、本郷を遥かに望み、悽愴びて作る歌

志賀の浦に 漁りする海人 家人の 待ち恋ふらむに 明かし釣る魚  巻15−3653

思可能宇良尓 伊射里須流安麻 伊敝妣等能 麻知古布良牟尓 安可思都流宇乎

国民宿舎跡

志賀の海人の 釣りし燭せる 漁り火の ほのかに妹を 見むよしもがも  巻12−3170

思香乃白水郎乃 釣為燭有 射去火之 髣髴妹乎 将見因毛欲得

志賀中学校

可之布江に 鶴鳴き渡る 志賀の浦に 沖つ白波 立ちし来らしも  巻15−3654

可之布江尓 多豆奈吉和多流 之可能宇良尓 於枳都之良奈美 多知之久良思毛

← 次ぎへ      次ぎへ →

故地一覧へ

万葉集 万葉故地 福岡 志賀島 志賀海神社

万葉集を携えて

inserted by FC2 system