会津嶺

福島県耶麻郡磐梯町

会津嶺の 国をさ遠み 逢はなはば 偲ひにせもと 紐結ばさね  巻14−3426

右は陸奥の国の歌

「会津嶺」とは、現在の磐梯山(1818b)のこと。

・・・・・

この歌、陸奥の国の歌とあるが、防人の歌だろうか。

私は初めて磐梯山の麓を訪ねたが、私の住む近江国からは遠い。とても遠い。

この地から防人たちが難波をめざし、さらに壱岐・対馬のような遠い地に向けて旅立ったのだろうか。

あまりに遠い。想像ができない。

『万葉集』は次歌に、

筑紫なる にほふ子ゆゑに 陸奥の 可刀利娘子の 結ひし紐解く  巻14−3427

遠くに旅立つ男が、

「お前のことは忘れない、だからしっかり紐を結んでおくれ、その紐を見てはお前のことを思い出そう」

と、固い約束をして別れたはずが、

「博多の女はええ女や。あいつの結んだ紐、解いてしまった・・・」

あかんなあ・・・男は。

← 次ぎへ      次ぎへ →

故地一覧へ

万葉集 万葉故地 福島 会津嶺

万葉集を携えて

inserted by FC2 system