野 島

兵庫県淡路市野島

山部宿禰赤人が作る歌一首 并せて短歌

天地の 遠きがごとく 日月の 長きがごとく おしてる 難波の宮に 我ご大君 国知らすらし 御食つ国 日の御調と

淡路の 野島の海人の 海の底 沖つ海石に 鰒玉 さはに潜き出 舟並めて 仕へ奉るし 貴し見れば  巻6−933

反歌一首

朝なぎに 楫の音聞こゆ 御食つ国 野島の海人の 舟にしあるらし  巻6−934

天皇に海産物を献上する淡路島・野島の海人を詠う。

淡路市野島の大川公園に「野島海人像」が建つ。

巻6−935に「淡路島 松帆の浦に 朝なぎに 玉藻刈りつつ 夕なぎに 藻塩焼きつつ 海人娘子」とあり、

その娘子をイメージしたとある。

この地は今も漁業が盛んである。

正月、一宮にある伊弉諾神社に初詣をした時、

富島港近くで「穴子」を焼く店があり、行列のできる賑わいで、私も並んで買い求めた。とても美味しく家族で味わった記憶がある。

・・・

野島は、柿本朝臣人麻呂の羈旅の歌としても詠まれる。

柿本朝臣人麻呂が羈旅の歌

玉藻刈る 敏馬を過ぎて 夏草の 野島の崎に 船近づきぬ  巻3−250

淡路の 野島の崎の 浜風に 妹が結びし 紐吹き返す  巻3−251

・・・・・

野島を詠む万葉歌碑


淡路市野島
野島海人像台座


淡路市富島・JA近く
巻3−250


淡路市富島・JA近く
巻3−250

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