机の島 机島 石川県七尾市中島町 能登の国の歌 香島嶺の 机の島の しただみを い拾ひ持ち来て 石もち つつき破り 早川に 洗ひ濯ぎ 辛塩に こごと揉み 高坏に盛り 机に立てて 母にあへつや 目豆児の刀自 父にあへつや 身女児の刀自 巻16−3880 机島に渡りたいと思っていた。 友人(山郷さん)がカヌーを用意すると言ってくれたのでその気になったが、 私のような素人で泳ぎの下手な者にはとても無茶な冒険であることを知った。 友人が、今度は釣り船屋さんで小舟を手配してくれて、ようやく二組の夫婦で「机の島」に向った。 机島には犬養先生の歌碑があるが、訪れる人も少ないのだろう、舟着場は荒れていて、島には背丈ほどの雑草が生い茂っている。 船頭さんは、こんな小島に私たちがなぜわくわくしているのか不思議そうに見ていた。 石碑の前で感激の記念撮影をした。船頭さんがシャッターを押してくれた。 船頭さんに歌意を説明すると、小螺(しただみ)を手いっぱいに持って来てくれた。 今も豊富に採れるという。 石で貝を破って食べる勇気はなく、そっと海に戻してやった。
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