咋 山

京都府京田辺市飯岡

泉の川辺にして作る歌一首

春草を 馬咋山ゆ 越え来なる 雁の使は 宿り過ぐなり  巻9−1708

咋山(飯岡)近くの泉の川(木津川)

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京田辺市飯岡は木津川の西岸にあり、郷の真中は小高い丘陵である。この丘陵が「咋山」と云われる。

東麓に咋岡神社が坐す。境内に万葉歌碑が立つ。

この辺りは古山陽道が通過したところで、「山本駅」や「飯岡の渡し」などの遺跡がある。


京田辺市三山木の寿宝寺の門前に

咋岡神社から木津川に下りた堤に

「山本駅」

『続日本紀』に、

和銅四年春正月丁未、始めて都亭の駅を置く。

山背国相楽郡には岡田駅、綴喜郡には山本駅、河内国交野郡には楠葉駅、

摂津国嶋上郡には大原駅、嶋下郡には殖村駅、伊賀国阿閇郡には新家駅。

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「飯岡の渡し場」

近くに模船を形どった公園もあるが、ここから対岸の井手町への渡し場であろう。

いつの頃からの渡し場かは不詳だが、都から井出に帰る橘諸兄が渡ったところかもしれない。

「家にメシでも食べに来いよ」と上司諸兄に誘われた家持もこの渡しを利用したかも。

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咋岡神社

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