須賀の荒野

長野県伊那郡下條村吉岡菅野

信濃なる 須賀の荒野に ほととぎす 鳴く声聞けば 時過ぎにけり  巻14−3352

右の一首は信濃の国の歌

田植え間近の下條村を訪れた。

周囲の山々を下に見るこのようなこのような高地でも稲作は行われている。

農婦がひとり畦道を繕っていた。

・・・

万葉歌もこのような風情であろう。

ホトトギスが鳴き、田植えの時期になってもまだ夫は帰ってこない。

「信濃道の墾道」づくりに役夫として出ているのかもしれない。

早く帰って来ないと苗床が枯れてしまうよ、それともこの田んぼ、みんなわたしひとりで植えよとでもいうの・・・。

「須賀」の地は特定できないだろいうが、ここ菅野もそのひとつであってもよいと思う。

荒野をここまでの水田に仕上げたのだ。

・・・

万葉歌碑は当地の根之神社前の村道にある。

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