宇智の大野

五條市北山町

天皇、宇智の野に遊猟したまふ時に、中皇命の間人連老をして献らしめたまふ歌

やすみしし 我が大君の 朝には 取り撫でたまひ 夕には い寄り立たしし みとらしの 梓の弓の 中弭の 音すなり

 朝狩に 今立たすらし 夕狩に 今立たすらし みとらしの 梓の弓の 中弭の 音すなり  巻1−3

反歌

たまきはる 宇智の大野に 馬並めて 朝踏ますらむ その草深野  巻1−4

上の写真、五條市の「宇智の大野」を一望できる金剛山の山腹から撮ったもの。

実は、万葉の故地を求めて山中に入ったのではなく、

式内社・大和国宇智郡十一座の一つ、高天岸野神社を求めて山中を彷徨っていた時の写真。

五條市北山町の登山口から久留野峠を目指して登り始めたが、高天岸野神社は見つからず久留野峠まで登りきってしまった。

それならと、金剛山の山頂まで登り葛木神社に参拝し、また引き返して、

久留野峠道から一本西の道から登ってようやく高天岸野神社を見つけたという大変苦労した一日の、その日の写真だ。

五條市はもとの宇智郡、写真の正面左はJR北宇智駅辺りで、「宇智」の名を残す。

「宇智の大野」の遊猟はこの辺りで行われたのだろう。現在はゴルフ場で、遊玉が行われている。

万葉歌碑はゴルフ場の近く、五條市岡町の荒坂峠にある。

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