牛窓

岡山県瀬戸内市牛窓町牛窓

牛窓の 波の潮騒 島響み 寄そりし君は 逢はずかもあらむ  巻11−2731

牛窓は日本のエーゲ海と云われ、若者たちに人気のスポットだ。港にはヨットやクルーザーが並ぶ。

またオリーブの栽培でも有名で町の高台はオリーブ園になっている。
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万葉歌にも詠まれた「牛窓」の地名は、『備前国風土記』(逸文)にその由来が載る。

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神功皇后のみ舟、備前の海上を過ぎたまひし時、大きな牛あり、出でてみ舟を覆さむとしき。

住吉の明神、老翁と化りて、其の角を以ちて投げ倒したまひき。

故に其の處を名づけて牛轉うしまろひと曰ひき。今、牛窓と云ふは訛まれるなり。

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牛窓の地名由来を描いた絵馬

牛窓神社

祭神は、神功皇后・応神天皇・武内宿禰命・比売大神・他数柱の神々。

牛窓八幡宮とも称し、創祀は長和年中(1012〜1016)教円大徳の八幡大神の勧請と伝わる。

風土記の由来などを考えると源祀はもっと古いを思われるが。

牛窓神社の宮司さんは牛窓の人気者神主さん、牛窓観光協会のHPでも紹介されている。

小生が初めて神社を訪ねたとき、拝礼をまだ済まさないのに絵馬を買い求めていたら、

拝殿の奥から大きな声がして「先ずはお参りをしてから!」と叱られてしまった。

神功皇后の追っかけをしている小生にとっては、宮司さんのお話に夢中で聞き入り時間の経つのも忘れてしまった。

それ以来、何度か手紙の交換をする間柄になっている。

疫神社の唐子踊り

唐風の衣装をまとった2人の男児が踊る。

朝鮮通信使にその起源があるともいわれるが、その所作や口上がとても風変わりと聞く。

是非に見たいと思っているが、その機会が未だにない。

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万葉歌碑は、牛窓神社の鳥居の傍、前島を背に立つ。

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