鳥籠山 不知哉川  大堀山 芹川

滋賀県彦根市正法寺町

淡海道の 鳥籠の山なる 不知哉川 日のころごろは 恋ひつつもあらむ  巻4−487

犬上の 鳥籠の山にある 不知哉川 いさとを聞こせ 我が名告らすな  巻11−2710

知らないと拒否する意の感動詞「いさ」を引き出すために、「淡海路(犬上)の鳥籠の山なる不知哉川」という上三句を序とする。

その序の地がここ、彦根市の大堀山と芹川である。

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実は私はこの芹川の水を産湯に育った。

大堀山は小学校の遠足の地であったと記憶する。長い石のすべり台があったとも記憶する。

芹川には鮎が遡上し、あの頃は手づかみでも捕れた。

バケツに一杯になるほどの鮎を捕り、母親は美味しい鮎の飴煮を作ってくれた。

アルミの弁当箱に詰められたこの鮎の飴煮を自転車で近くの親戚に届けるのが私の役目であった。

母親の飴煮は美味しいと評判でとても喜ばれたし、またごくろうさまと駄賃のお菓子が嬉しかった。

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万葉歌碑は大堀山の麓にある。

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