松田江の長浜

富山県氷見市柳田浜畑

布勢の水海に遊覧する賦一首并せて短歌

もののふの 八十伴の男の 思ふどち 心遣らむと 馬並めて うちくちぶりの 白波の 荒磯に寄する 渋谿の 崎た廻り

麻都太江の 長浜過ぎて 宇奈比川 清き瀬ごとに 鵜川立ち か行きかく行き 見つれども そこも飽かにと 布勢の海に

 舟浮け据ゑて 沖辺漕ぎ 辺に漕ぎ見れば 渚には あぢ群騒き 島みには 木末花咲き ここばくも 見のさやけきか 玉櫛笥

 二上山に 延ふ蔦の 行きは別れず あり通ひ いや年のはに 思ふどち かくし遊ばむ 今も見るごと

巻17−3991

布勢の海の 沖つ白波 あり通ひ いや年のはに 見つつしのはむ  巻17−3992

右は、守大伴宿禰家持作る 四月の二十四日

高岡市雨晴海岸から氷見市の海岸へは長い砂浜が続く。

「麻都太要能奈我波麻」である。

家持らが遊覧した地だ。

南に立山、北に能登が遠望できる景観の地であるが、今日は霞んで望めない。

・・・

氷見市柳田の海浜植物園に「万葉故地・麻都太要能奈我波麻」碑が建つ。

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