渋谿しぶたにの崎 雨晴海岸 富山県高岡市太田 渋谿の崎を過ぎて、巌の上の樹を見る歌一首 樹の名はつまま 磯の上の つままを見れば 根を延へて 年深からし 神さびにけり 巻19−4159 馬並めて いざ打ち行かな 渋谿の 清き磯みに 寄する波見に 巻17−3954 還る時に、浜の上にして月の光を仰ぎ見る歌一首 渋谿を さして我が行く この浜に 月夜飽きてむ 馬しまし止め 巻19−4206 高岡を訪れた人は必ずこの地の写真を撮って帰ると思う。 「雨晴海岸」。 万葉集の旅の資料には必ずといっていいほどこの風景が紹介される。 ご多分に洩れず小生も何度も試みた。 だが天候に恵まれる日は少なく、この巌の向うに白雪の立山が浮んでいる姿には今だ会えない。 この巌の上に根を張る木が「つまま」であろうし、家持が詠ったそのままの風景がここにある。 すごいなぁ。彼も馬並めて何度もこの海岸に足を運んだのであろう。 ここも「見れどもあかず」、時間を忘れる。 ・・・・・ 万葉歌碑
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