南部の浦 和歌山県日高郡みなべ町埴田 大宝元年辛丑の冬の十月に、太上天皇・大行天皇、紀伊の国に幸す時の歌 南部の浦 潮な満ちそね 鹿島なる 釣りする海人を 見て帰り来む 巻9−1669 みなべ町埴田崎からの夕日を眺めていた。 沖合いに浮ぶ島が歌に詠まれた「鹿島」、二つに隆起した島であるが繋がっているようだ。 このみなべ町の海岸沿いの夕日は、夕日百選にいずれの地が選ばれてもいいと思われるほどに、雄大な景観が多い。 歌の通り、潮が引けば鹿島近くまで干潟が広がるのだろうか。 いつまでも見飽きない、波音だけの静かな時間が流れた。 万葉歌碑が近くの国民宿舎「紀州路みなべ」に |
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