和歌の浦

和歌山市和歌の浦

神亀元年甲子の冬の十月の五日に、紀伊の国に幸す時に、山部宿禰赤人が作る歌

若の浦に 潮満ち来れば 潟をなみ 葦辺をさして 鶴鳴き渡る  巻6−919

和歌の浦

正面の小高い山は玉津島山、「沖つ島」と詠われるように、当時は陸続きではなく島であったようだ。

写真は和歌川河口にできた片男波砂洲から。

万葉歌碑

玉津島神社境内

玉津島 見れども飽かず いかにして 包み持ち行かむ 見ぬ人のため  巻7−1222

玉津嶋 雖見不飽 何為而 ?持将去 不見人之為

やすみしし 我ご大君の 常宮と 仕へ奉れる 雑賀野ゆ そがひに見ゆる 沖つ島

清き渚に 風吹けば 白波騒き 潮干れば 玉藻刈りつつ 神代より しかぞ貴き 玉津島山

巻6−917

沖つ島 荒磯の玉藻 潮干満ち い隠りゆかば 思ほえむかも  巻6−918

奥嶋 荒礒之玉藻 潮干満 伊隠去者 所念武香聞

若の浦に 潮満ち来れば 潟をなみ 葦辺をさして 鶴鳴き渡る  巻6−919

若浦尓 塩満来者 滷乎無美 葦邊乎指天 多頭鳴渡

塩竈神社境内

若の浦に 潮満ち来れば 潟をなみ 葦辺をさして 鶴鳴き渡る  巻6−919

若浦尓 塩満来者 滷乎無美 葦邊乎指天 多頭鳴渡

片男波公園

やすみしし 我ご大君の 常宮と 仕へ奉れる 雑賀野ゆ そがひに見ゆる 沖つ島

清き渚に 風吹けば 白波騒き 潮干れば 玉藻刈りつつ 神代より しかぞ貴き 玉津島山

巻6−917

沖つ島 荒磯の玉藻 潮干満ち い隠りゆかば 思ほえむかも  巻6−918

若の浦に 潮満ち来れば 潟をなみ 葦辺をさして 鶴鳴き渡る  巻6−919

衣手の 真若の浦の 真砂地 間なく時なし 我が恋ふらくは  巻12−3168

衣袖之 真若之浦之 愛子地 間無時無 吾戀钁

玉津島 よく見ていませ あをによし 奈良なる人の 待ち問はばいかに  巻7−1215

玉津嶋 能見而伊座 青丹吉 平城有人之 待問者如何

玉津島 見てしよけくも 我れはなし 都に行きて 恋ひまく思へば  巻7−1217

津嶋 見之善雲 吾無 京徃而 戀幕思者

名草山 言にしありけり 我が恋ふる 千重の一重も 慰めなくに  巻7−1213

名草山 事西在来 吾戀 千重一重 名草目名國

若の浦に 袖さへ濡れて 忘れ貝 拾へど妹は 忘らえなくに  巻12−3175

若浦尓 袖左倍沾而 忘貝 拾杼妹者 不所忘尓

若の浦に 白波立ちて 沖つ風 寒き夕は 大和し思ほゆ  巻7−1219

若浦尓 白浪立而 奥風 寒暮者 山跡之所念

和歌浦遊歩道

沖つ島 荒磯の玉藻 潮干満ち い隠りゆかば 思ほえむかも  巻6−918

奥嶋 荒礒之玉藻 潮干満 伊隠去者 所念武香聞

和歌明和中学校 和歌山市紀三井寺

若の浦に 潮満ち来れば 潟をなみ 葦辺をさして 鶴鳴き渡る  巻6−919

若浦尓 塩満来者 滷乎無美 葦邊乎指天 多頭鳴渡

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