このてかしは

奈良山の 児手柏の 両面に かにもかくにも 佞人が伴  巻16−3836

コノテガシワ

ヒノキ科コノテガシワ属常緑高木。

葉はヒノキに似ているが、枝が直立しているため、表と裏の区別がはっきりしない。

花は3〜4月に開く。雌雄同株。雄花は球形で黄褐色、雌花は淡紫緑色。

球果は長さ1〜2.5aの卵球形または長楕円形で、はじめ光沢のある濃緑色、10〜11月に成熟して褐色になる。

種鱗の先は角状のとがってそりかえる。

・・・・・・・

植物図鑑によると、コノテガシワは元文年間(1736〜41年)に中国から渡来した、とある。

むむ!それじゃ万葉に歌われている「兒手柏」とはどんな柏なのだ。

「両面に・・・」と歌にあるのは当にこのコノテガシワでしょう?

植物学者さん、正解を教えて!

・・・・・

『万葉集』に詠まれた「このてかしは」は二首

奈良山の 児手柏の 両面に かにもかくにも 佞人が伴  巻16−3836

千葉の野の 児手柏の ほほまれど あやに愛しみ 置きて誰が来ぬ  巻20−4387

←前(くれなゐ)へ  次(さきくさ)へ→

万葉の花一覧に戻る

万葉の花

万葉集を携えて

inserted by FC2 system