かへるて

我がやどに もみつかへるて 見るごとに 妹を懸けつつ 恋ひぬ日はなし  巻8−1623

カエデ

落葉高木。カエデ科カエデ属の総称。

花期は4〜5月。

「もみつかへるて」とは、もみじする楓のこと。

「かへるて」は蛙の手に似ていることに由来し「る」が省略されて楓と呼ばれる。

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黄葉・紅葉のシーズンになると各地の名所は観光客でいっぱいになります。

あの雑踏の中で紅葉狩りはあまり好きではありません。

どこにあっても人知れずそれぞれの木々が「もみつ」します。

そっと静かに鑑賞してやるのもいいものですね。

『万葉集』に詠まれた「かへるて」は二首

我がやどに もみつかへるて 見るごとに 妹を懸けつつ 恋ひぬ日はなし  巻8−1623

児毛知山 若かへるての もみつまで 寝もと我は思ふ 汝はあどか思ふ  巻14−3494

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