かはやぎ

山の際に 雪は降りつつ しかすがに この川楊は 萌えにけるかも  巻10−1848

ネコヤナギ

ヤナギ科ヤナギ属落葉低木。

水辺に叢生、高さ0.5〜3bになる。葉の下面は白色。雌雄異株。

春、葉のまだ出ないうちに黄白色の花を穂状につけ、雌雄花ともに銀色の毛を密生する。

雄しべの葯ははじめ紅色で、黄色の花粉をだしたあと黒くなる。

・・・・・・・

そっとほおずりしたくなる子猫のようなネコヤナギに出会いました。

暖かい早春の陽射しを受けて銀色に輝きます。

・・・・・

『万葉集』に詠まれた「かはやぎ」は四首

霰降り 遠江の 吾跡川楊 刈れども またも生ふといふ 吾跡川楊  巻7−1293

かはづ鳴く 六田の川の 川楊の ねもころ見れど 飽かぬ君かも  巻9−1723

山の際に 雪は降りつつ しかすがに この川楊は 萌えにけるかも  巻10−1848

山の際の 雪は消ざるを みなぎらふ 川の楊は 萌えにけるかも  巻10−1849

←前(かには)へ  次(かはらふぢ)へ

万葉の花一覧に戻る

万葉の花

万葉集を携えて

inserted by FC2 system