ねぶ

昼は咲き 夜は恋ひ寝る 合歓木の花 君のみ見めや 戯奴さへに見よ  巻8−1461

ネムノキ

マメ科ネムノキ属

山地や原野、川岸などに生え、高さ6〜10bになる。

葉は就眠運動をし、夜は下垂する。

6〜7月、枝先に10〜20個の花が集った頭状花序を総状につけ、夕方、開花する。

花弁は長さ7〜9_で下部が合着し、短毛がある。

雄しべは多数あり、花糸は淡紅色で長さ3〜4aと長い。

雌しべは白色の糸状で雄しべより長い。

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6月下旬、韓国・扶余を訪ねた。

韓国でも梅雨の季節で雨に咲くネムノキは一段と鮮やかだ。

写真は国立扶餘博物館内に咲いていたもの。

近くでは、鯖街道といわれる滋賀県朽木村(現高島市)の街道沿いに咲くネムノキが好きだ。

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『万葉集』に詠まれた「ねぶ」は三首

昼は咲き 夜は恋ひ寝る 合歓木の花 君のみ見めや 戯奴さへに見よ  巻8−1461

我妹子が 形見の合歓木は 花のみに 咲きてけだしく 実にならじかも  巻8−1463

我妹子を 聞き都賀野辺の しなひ合歓木 我れは忍びえず 間なくし思へば  巻11−2752

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