比叡山延暦寺 東塔

大津市比叡山

坂本・日吉大社の脇から歩いて延暦寺をめざした。
しばらく歩むと、眼下に琵琶湖が見え隠れする。

 

20分あまり登ると「花摘堂跡へ」という横道がある。

「花摘堂跡

案内に、
伝教大師の御母堂・妙徳(藤原藤子)夫人は山上の大師の坊を訪ねてこの峯に到ったが、これより進むことはできず、大師が山を下って母と謁した由緒の地である。
後に智証大師は、ここに自らの悲母をまつる三宮を建てた。その後、四月八日の釈尊降誕会に限って、伝教・智証大師の母君を偲んで女性もこの地に花を供えることが許された。花はこの峯(花摘峯)の花を摘んで供えたので花摘堂と呼ばれた。
さらに30分ほど歩を進めると、あちこちに石仏が現れる。だれまつることなく、無造作に置かれた石仏、顔の欠けた仏もある。昔はこの辺りにも堂宇があったのだろうか。

 

さらに20分を歩くと、もう延暦寺域内だ。

「法然上人得度御旧跡

 

杉木立の合間から、琵琶湖が、三上山が霞むように眺められる。まるで水墨画の世界、法然もこの景色を見ていた。

最後の坂を登りきると「文殊楼」、もうここは延暦寺境内、根本中堂の正面にあたる。「あれ?入山料払ってないのに・・・」

 

文殊楼の急な石段を下りると「根本中堂」、堂内は No camera thank you である。
根本中堂は延暦七年(788)、伝教大師によって創建された。内陣には、創立以来ずっと守られてきた「消えずの御灯明」が輝く。1200年以上もずっとこの灯りが消えずに守られてきた。すごいなあ。強い風がびゅっと吹いて、あれ!消えてもたってことが一度もなかったのやろか・・・。
堂内は香がたちこめ、静かだ、おごそかだ。ご本尊に手を合わす。

鐘楼・大講堂・戒壇院

 

法華総持院 阿弥陀堂・東塔

 

比叡山の山頂は、堂宇を離れてさらに登る。一等三角点、848.3b。

下山は、無動寺参道を通って

 

親鸞聖人御修行旧跡・大乗院を通って

急な坂道をどんどん下りる。きっとこの道は千日回峯行の修行僧が通る道、1000回はかなわんなあと考えながら歩む。朽ちかけた木の橋を渡り、

途中、「従是五町 紀貫之墳墓」という石碑があるが、もうくたくたで「また別の日に参ります」とつぶやいて、下山。

そやけど、やっぱり入山料はいらんかった。

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