磨崖仏・逆さ観音
 
滋賀県大津市上田上桐生町
 
大津市桐生から金勝寺への参道(横参道と言われる)に磨崖仏はある。名前の通り逆さに彫られている。
観音と呼ばれているが、三尊石仏で中央が阿弥陀如来、左右に観音・勢至菩薩だ。
岩は一部が割り取られている。ここから下流に明治二十二年完成の「オランダ堰堤」があり、その石材に一部が使われたという。
そして後、そのためにバランスを失った磨崖仏は山上からずり落ちて逆さのなったという。
洪水を避けるための堰とはいえ、仏の彫られた岩まで削り取ることはなかろう。廃仏毀釈に因するのか。

 

現地の案内板の表現をそのまま使って「金勝寺への横参道」といったが、私はこの道を何度となく通っている。それは湖南アルプスのうち、竜王山から天狗岩、鶏冠山にかけての金勝アルプス山系の登山道であるためだ。この逆さ観音は登山道のほんの入り口の所にある。桐生のバス停からも歩けるところ。この逆さ観音から山道を約1時間歩くと、別ページで紹介する狛坂寺跡磨崖仏に行くことができる。

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 近江の石仏 滋賀県 逆さ観音

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