「会津八一の南京」 歌碑を訪ねて
春日大社 神苑
春日野にて
かすがの に おしてる つき の ほがらかに
あき の ゆふべ と なり に ける かも
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春日野
若草山の麓より西の一帯の平地をいふ。
古来国文学の上にて思出深き名にて、今も風趣豊かなる実景なり。
おしてる
照らすといふことを、さらに意味を強めていへり。
この歌を作者の筆蹟のまま石に彫りたる碑は、春日野にて古来「とぶひ野」といふあたりに立ちてあり。
『古今集』に「かすが野の飛火の野守いでて見よ今いく日ありて若菜摘みてむ」といふ歌あり。そのあたりなり。
これを見ん人は、その位置を春日神社の社務所にて確めらるべし。
『南京新唱』より
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奈良市春日野町
「会津八一の南京」
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