豊国の企救 飛幡の海

福岡県北九州市小倉北区

豊国の 企救の長浜 行き暮らし 日の暮れゆけば 妹をしぞ思ふ  巻12−3219

ほととぎす 飛幡の浦に しく波の しくしく君を 見むよしもがも  巻12−3165

「豊国の企救」とは、昔、企救郡と言った北九州市小倉北区辺りということだが、

万葉のころの企救の浜辺には戻れない。小倉港の写真を撮ってはみたが。

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巻12−3219の万葉歌碑が、小倉北区長浜町・貴布彌神社にある。

長浜の地名を残し、この辺りまで海岸線があったというが、まったくその面影はない。

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「飛幡の浦」と詠まれる飛幡は、今戸畑にその名を残すが、ここにも万葉のころの浜辺はない。

万葉歌碑は、戸畑区夜宮の夜宮公園にある。


貴布彌神社

夜宮公園

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北九州市小倉北区城内・新勝山公園・万葉の庭に歌碑がる。

豊国の 企救の浜辺の 真砂地 真直にしあらば 何か嘆かむ  巻7−1393

豊國之 聞之濱邊之 愛子地 真直之有者 何如将嘆

豊国の 企救の浜松 ねもころに 何しか妹に 相言ひそめけむ  巻12−3130

豊洲 聞濱松 心哀 何妹 相云始

ほととぎす 飛幡の浦に しく波の しくしく君を 見むよしもがも  巻12−3165

霍公鳥 飛幡之浦尓 敷浪乃 屡君乎 将見因毛鴨

豊国の 企救の長浜 行き暮らし 日の暮れゆけば 妹をしぞ思ふ  巻12−3219

豊國乃 聞之長濱 去晩 日之昏去者 妹食序念

豊国の 企救の高浜 高々に 君待つ夜らは さ夜更けにけり  巻12−3220

豊國能 聞乃高濱 高々二 君待夜等者 左夜深来

豊国の 企救の池なる 菱の末を 摘むとや妹が み袖濡れけむ  巻16−3876

豊國 企玖乃池奈流 菱之宇礼乎 採跡也妹之 御袖所沾計武

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門司港

この辺りも企救の浜と云ったであろう。

関門海峡

門司港

門司港駅

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