饒石川

石川県輪島市門前町剣地

鳳至の郡にして饒石川を渡る時に作る歌一首

妹に逢はず 久しくなりぬ 饒石川 清き瀬ごとに 水占延へてな  巻17−4028

饒石川、今は仁岸川と書く。特に記すこともない普通の小さな川である。

この地より南へ数キロの海岸は「能登金剛」と呼ばれる景勝地であり、

その辺りで歌を詠めばと思うのだが、家持さんは物見遊山でここまで来たのではない。

「春の出挙によりて、諸郡を巡行し」という、仕事で来たのだ。

たまたま奥さんが恋しくなり、水占いをしたのがこの川だったということだろう。

家持の奥さんって、おしゃべりやったのやろか(饒舌)

・・・

万葉歌碑は河口付近の剣地大橋畔に建つ。

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