高円山

奈良市白毫寺町

高円の 秋野の上の 朝霧に 妻呼ぶを鹿 出で立つらむか  巻20−4319

奈良市街の東麓にある春日山の南にあるのが高円山である。

麓には、萩で有名な白毫寺があり、その辺りが高円の野と呼ばれていた地である。

万葉集には高円を詠んだ歌が多くあるが、

どうやらこの辺りは平城京の官吏たちのレクリエーションの場でもあったようだ。

お酒を持ってこの山に登り、花を詠い、鳴く鹿の妻問を詠った。

聖武天皇の高円離宮もあったようだが、今その地は分らない。

山頂には現在ホテルも建っていて、奈良市内が一望できる景観である。

山頂に、巻20−4319の万葉歌碑がある。

・・・・・

白毫寺

高円山の麓の白毫寺に萩を求めて訪ねた。

今年は遅い、見ごろは1週間後でしょうね、と受付でいわれた。

山門に続く道の両脇は紫と白の萩が今咲かんとしていた。

境内からは奈良市内が望め、遠くに生駒山が見える。

・・・

高円の 野辺の秋萩 いたづらに 咲きか散るたむ 見る人なしに  巻2−231

志貴皇子葬送の時の歌である。境内にはその歌碑がある。

← 次ぎへ      次ぎへ →

故地一覧へ

万葉集 万葉故地 奈良 高円山 白毫寺

万葉集を携えて

inserted by FC2 system