たまばはき
初春の 初子の今日の 玉箒 手に取るからに 揺らく玉の緒 巻20−4493
コウヤボウキ
キク科コウヤボウキ属
落葉小低木。
やや日あたりのよい乾いた林下に生え、よく枝分れして高さ60〜91aになる。
本年枝の先端に白い頭花を1個ずつつける。
頭花は小さな筒状花が13個ほど集ったもので、下部は総苞片が覆瓦状に重なって円柱形になる。
筒状花は長さ1.5aほどで深く5裂し、裂片は強くそりかえる。
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桜井市大神神社から山の辺の道を檜原神社に向かう。
玄賓庵を越えて少し行ったところにこのコウヤボウキは咲いていた。
この道を訪ねる人が多く、雑踏の小道の脇にこっそりとけなげに咲いていた。
柿本人麻呂が巻向の隠妻を訪ねるとき、
ふと路傍に見かけた「たまばはき」のその累々の子孫のコウヤボウキの花に違いない。
そよと吹く秋風に揺れるこのコウヤボウキにカメラを向けた。
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『万葉集』に詠まれた「たまばはき」は二首
玉箒 刈り来鎌麻呂 むろの木と 棗が本と かき掃かむため 巻16−3830
初春の 初子の今日の 玉箒 手に取るからに 揺らく玉の緒 巻20−4493
万葉の花