三尾の崎

滋賀県高島市

碁師が歌

思ひつつ 来れど来かねて 三尾の崎 真長の浦を またかへり見つ  巻0−1733

三尾の崎は水尾の崎とも書き、三尾山が琵琶湖の湖岸にまで突き出た岬をいう。

岬から北に波静かな浜辺、「真長の浦」とされる。現在は萩の浜と呼ばれている。

岬より南は白鬚浜と呼ばれ、湖中に立つ鳥居で有名な白鬚神社がある。

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高島市鵜川 「いにしえの街道・西近江路」に万葉歌碑が立つ。恩師藤井五郎先生の揮毫。

白鬚神社の鳥居

白鬚神社境内には三尾の崎を歌う紫式部の歌碑が立つ。

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近江の海にて、三尾が崎といふ所に、網引くを見て

三尾の海に 網引く民の てまもなく 立ち居につけて 都恋しも  紫式部

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紫式部の父藤原為時は、長徳二年(996)越前守を任じられた。

夏、紫式部は父と共に琵琶湖の西岸を辿りつつ越前に下った。翌年の冬、父に別れ、琵琶湖の東岸を経て帰京した。

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