ひさぎ

ぬばたまの 夜の更けゆけば 久木生ふる 清き川原に 千鳥しば鳴く  巻6−925

アカメガシワ

トウダイグサ科アカメガシワ属

落葉高木。

新芽ののび始めは鮮やかな赤色で美しい。

7月頃、枝先に7〜20aの円錐花序をだし、花弁のないちいさな花を多数つける。

雄花は淡黄色で、雌花の花柱は紅色でそりかえる。

昔はこの葉をカシワと同じように食物をのせるのに使い、

また新芽が赤いことから赤芽槲の名がある。

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近所のいたるところに生えている雑木ですが、

山部赤人が詠んだ樹と知ってからは大切にしてやろうと思う木です。

確かに新芽の赤葉は美しいと思いませんか。

そう思えば花だって可愛いですよ。

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『万葉集』に詠まれた「ひさぎ」は四首
 
ぬばたまの 夜の更けゆけば 久木生ふる 清き川原に 千鳥しば鳴く  巻6−925

去年咲きし 久木今咲く いたづらに 地にか落ちむ 見る人なしに  巻10−1863

波の間ゆ 見ゆる小島の 浜久木 久しくなりぬ 君に逢はずして  巻11−2753

度会の 大川の辺の 若久木 我が久ならば 妹恋ひむかも  巻12−3127

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