さのかた

さのかたは 実にならずとも 花のみに 咲きて見えこそ 恋のなぐさに  巻10−1928

アケビ

アケビ科アケビ属落葉つる性

山野に生える。4〜5月ごろ、葉の間から総状花序をだし、淡紫色の花を開く。

雌雄同株。

果実は長さ約6aの楕円形で、熟すと裂ける。

白い果肉と果皮は食用になる。

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「さのかた」については、植物名説と地名説があるらしい。

植物名とする説はこれをアケビとするのが有力である。

写真は信州阿智村の神坂神社近くで撮ったもの。つるは周囲の木々に巻き付き、たくさんの紫色の花が咲いていた。

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新潟県の弥彦神社のある弥彦山山頂付近で、ミツバアケビの花を見つけた。

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金沢・卯辰山のアケビ

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『万葉集』に詠まれた「さのた」は二首

さのかたは 実にならずとも 花のみに 咲きて見えこそ 恋のなぐさに  巻10−1928

さのかたは 実になりにしを 今さらに 春雨降りて 花咲かめやも  巻10−1929

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